炭化ケイ素(SiC)とは?
2025.04.17
トップ精工では、高機能セラミック材料と複合材料の精密加工に特化しており、強靭かつ多用途な材料の一つである炭化ケイ素(SiC)の加工にも対応しております。
卓越した機械的・熱的・化学的特性で知られるSiCは、多様な産業分野での不可欠な材料として、広く採用されています。
炭化ケイ素とは?
炭化ケイ素(SiC)は、ケイ素と炭素からなる化合物で、高い硬度、優れた熱安定性、卓越した化学抵抗性で知られています。
多くの材料が高温下で劣化しやすいのに対し、SiCは極端な高温や化学的に過酷な環境下でも強度を維持します。
これらの特性により、半導体製造・航空宇宙・エネルギー・化学など、多様な産業において理想的な材料として採用されています。
SiCが他の材料と異なる点をいくつか紹介します。
炭化ケイ素の主な特性
- 高い硬度と耐摩耗性:SiC はモース硬度スケールでダイヤモンドに次ぐ硬度を有しており、耐摩耗性および耐傷性に優れています。
- 熱安定性:高い熱伝導率、低い熱膨張率、急激な温度変化にも耐えるため、熱衝撃のある環境に最適です。
- 化学抵抗性: SiCは、800°Cまでの酸、アルカリ、溶融塩に対して優れた耐性を示し、腐食環境下でも長寿命を保証します。
SiC 部品の人気アプリケーション
その独自の特性の組み合わせにより、炭化ケイ素は高温・摩耗・腐食性化学物質に耐える必要がある部品に広く使用されています。
素材特性を利用した用途
項目 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
高強度 | ・非常に硬く、キズが入りにくい。 | ・キズを嫌う部品 トレイ、ベース |
最高使用温度 低熱膨張 高熱伝導 高耐熱衝撃性 |
・高温で使用できる。 ・線膨張係数値が小さく、昇温してもソリ、歪みが小さい。 ・熱伝導率が高く、熱を伝えやすい。 ・急加熱、急冷に強い。 |
・温度の影響を小さくしたい部品 ・熱伝導が必要な部品 ヒーター周辺部材、放射板 |
耐薬品性 | ・酸、アルカリ、反応性ガスに強い。 | ・薬品に曝される部品 ・酸、アルカリで付着物を除去したい部品 |
トップ精工の炭化ケイ素および Si-SiC MMC の加工に関する専門知識
炭化ケイ素は硬度と脆性があるため、その加工には専門的な知識と超精密な工具が必要です。
トップ精工では、厳しい公差と複雑な形状を持つ高精度 SiC 部品の提供で高い評価を得ています。
純SiCに加え、シリコン-炭化ケイ素金属マトリックス複合材(Si-SiC MMC)の加工にも豊富な経験を有しています。
この複合材は、SiCの強度と耐摩耗性に、シリコンの加工性と熱伝導性を兼ね備えているため、熱管理と構造的完全性が重要な用途に最適です。
トップ精工は単にカスタム部品を作るだけではありません。
プロトタイプ製作から大量生産まで、ご要望に応じたソリューションを共に創造いたします。