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MMC材料とは? 特性と用途

2025.03.27

金属基複合材料(MMC)は、多孔質のSiC構造に金属シリコンを浸透させることによって作られる先進的なエンジニアリングセラミックスです。

この組み合わせにより、機械的および物理的特性が大幅に強化され、幅広い産業分野において革新的なソリューションを提供します。

MMCの主な特性

  • 高硬度と耐摩耗性:MMCは、炭化ケイ素(SiC)などのセラミック補強材を使用しているため、非常に高い硬度と優れた耐摩耗性を備えています。
  • 良好な加工性:SiCなどの純セラミックス材料と比較して、MMCは加工が容易であるため、複雑な形状の高精度部品の製造が可能となり、製造コストの削減にも貢献します。
  • 熱安定性:高温環境下でも安定した性能を維持するため、過酷な熱環境下での使用に適しています。
  • 低熱膨張:金属とセラミックスの複合強化により、MMCは低熱膨張係数を達成し、温度変化があっても寸法安定性を確保します。

 

MMC shower plate

MMCシャワープレート

 

 

 

MMCの代表的な用途

MMCはそのユニークな特性を活かして、さまざまな用途に広く使用されています。

  • 機械部品:軽量かつ高強度であるため、強度対重量比が重要な機械部品に最適です。
  • 工具および治具:耐久性と精度が求められる工具や治具の製造に使用されています。
  • 航空宇宙および自動車産業:軽量かつ高強度であるため、航空宇宙および自動車用途の構造部品に適しています。
  • ヒートシンクおよび熱管理:熱伝導性に優れており、電子機器の放熱や熱管理用途に広く使用されています。

 

 

複合素材(MMC)の代表的な特性

項目 主成分 含有率
(vol%)
硬度(HV)
(GPa)
曲げ強度
(GPa)
破壊靭性
(MPa・m¹/²)
最高使用温度
(℃)
線膨張係数
(×10-⁶/℃)
熱伝導率
(W/(m・K))
素材商品名
SS501 SiC
Si
50
50
300 3 1,200
(参考)
2.8
(RT~200℃)
175
SS701 SiC
Si
70
30
300 3 1,200
(参考)
3.0
(RT~200℃)
190
パルコセラムSI SiC
Si
82
18
250 3 1,350
(参考)
3.4
(RT~700℃)
220
SA701 SiC
Al
70
30
340 8 7.0
(RT~200℃)
160
純SiC焼結体 SiC 99 24 500 3 2.9
(RT)
150

 

結論

金属基複合材料は、幅広い産業分野において多様かつ高度なソリューションを提供する素材です。

機械的特性・加工性・熱安定性に優れているため、高性能と信頼性が求められる分野で採用が進んでいます。

また、この分野における継続的な研究開発により、さらなる革新と将来の応用が期待されています。

 

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